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あのお方のモデルは「ヒルコ」説

考察
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鬼の頂点の存在である「あのお方」のモデルについて、「ヒルコ」説を提唱します。

 

「ヒルコ」とは?

「ヒルコ」とは、日本神話に登場する神です。

イザナギとイザナミという、日本の国土を作った(国産みと呼ぶ)とされる2体の神の間にできた子とされています。

 

しかし、このイザナギとイザナミの子であるヒルコは、ある特徴がありました。

 

不具の子ヒルコ

ヒルコは不具の子(体に障害を持っている子)でした。

イザナギとイザナミはこれを嫌い、ヒルコを川に流して捨ててしまいます。

 

ヒルコは幼くして死んでしまったのです。

 

これがあのお方とどう関連してくるのか。

あのお方がいる世界である七つの壁では、風車(かざぐるま)が多く描写されています。

風車というのは、水子供養(流産、死産や乳児期に死亡した子の供養)を意味しており、幼くして死んでしまったヒルコを連想させます。

 

風車と水子供養についてはこちらの記事をご覧ください。

 

また、一般的に鬼は手の指が6本ありますが、あのお方はよく見ると指が4本しかありません。

約束のネバーランド、原作 白井カイウ、作画 出水ぽすか、12巻 p.79

 

ヒルコは体に障害を持っていたとされていますが、特に手足が異形だったという説が有力視されています。

まさにあのお方の指の本数が少ないのは、ヒルコの「不具の子(体に障害を持っている)」という特徴を表しているのではないかと考えられます。

 

鬼の指の本数については、45話の扉絵で「CHECK IT(=注目して!)」と描写されていることからも、何か重要な秘密があってもおかしくないはず。

約束のネバーランド、原作 白井カイウ、作画 出水ぽすか、6巻 p.27

 

ちなみにレウウィスも手の指が3本しかありませんが、これは老化によるものだと考えることができます。

 

「ヒルコ」という名前

「ヒルコ」は漢字で「水蛭子」と書きます。

 

血を吸う生物の「ヒル」は漢字で「蛭」と書くため、「蛭子」で「ヒルコ」と読めるのですが、なぜか「水」が頭に付いています。

 

実は幼くして死んでしまった子や流産・死産した子を意味する「水子」という言葉は、「水蛭子」から来ているとされています。

ここからも、あのお方や七つの壁との関連が見えます。

 

また、「ヒルコ」は「昼子」とも書けます。

あのお方は、昼と夜の世界で「昼側」にいますよね。(どのような構造になっているのかは分かりませんが、エマと話している間は昼側で話しています。)

昼と夜の「昼側にいる子供」=「昼子」とも捉えられるのではないでしょうか。

 

ヒルコの兄弟

イザナギとイザナミの他の子、つまりヒルコの兄弟に昼を統べる神「天照大神」夜を統べる神「月読命」がいます。

 

まさに「昼と夜」ですよね。

 

胞状奇胎

ヒルコは「胞状奇胎」であったとする説もあります。

「胞状奇胎」というのは染色体異常によって形を成さない胎児のこと。

 

英語では「hydatidiform mole」と呼ばれるのですが、「hydatidiform」はギリシャ語で「ぶどう」を意味します。

日本語でも胞状奇胎のことを「ぶどう子」と呼んだりもします。

 

ぶどうといえば「ワイン」ですよね。

鬼はよくワインを飲んでいる描写がされています。

また、約束のネバーランドのロゴを見ると、「束」の縦棒が「挿し木」になっています。

ぶどうは挿し木を使って成長を助けるのですが、「挿し木=ヴィダ」を表しているとすると、「神(=ぶどう)のために刺す」という点で類似していると捉えることもできます。

 

まとめ

以上、「あのお方のモデル=ヒルコ説」でした。

 

日本神話は約束のネバーランドと深く関係しているとしか思えません。

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