エマが鬼の頂点の「あのお方」と新しい約束を結びました。
しかし、その見返りとして、 “ごほうび” をあのお方から求められます。
前回の記事でエマの新しい約束に対する “ごほうび” について、いろいろと考察してみました。
前回の記事では、「きみの遺伝子情報がほしい」という結論に至りましたが、もうひとつ可能性を考えましたので、新たに記事にしました。
“ごほうび” の条件をおさらい
詳しくは前回の記事を読んでいただきたいのですが、簡単に “ごほうび” として可能性の高い条件をおさらいしてみます。
- 「食用児全員で人間の世界に行き、それを最後に二世界間の行き来を完全に不可能にする」という約束を破らないもの
- 「人間と鬼がともに生きていける世界にしたい」という欲望を阻害するもの
- 「その年に実った一番質の良い肉を献上すること」を守り続けるもの
前回の記事では他にもいくつか条件を挙げましたが、主に重要となるのはこの3つかと思います。
“ごほうび” は「きみの血が欲しい」
今回の新説は、「きみの血が欲しい」です。
もっと正確にいうと
「きみの邪血がほしい」
です。
「邪血??」と思う方も多いかと思いますが、実はエマはムジカと同様、邪血を持っていたという展開予想です。
エマはムジカと妙に仲が良かったり、ソンジュがエマに対して意味深なリアクションをしたりするところから、エマもムジカと同じような邪血を持っているのではないか、と考えました。
また、「エマは実は鬼である」という考察をされている方もいるようです。
“ごほうび” の条件には合っている?
「きみの邪血が欲しい」という “ごほうび”は条件に合っているでしょうか。
まず1つ目の条件、「食用児全員で人間の世界に行き、それを最後に二世界間の行き来を完全に不可能にする」という約束を破らないもの、という条件には問題なく当てはまります。
このエマのお願い、鬼については何も言及していない点をあのお方に突かれるのではないか、と感じてしまいます。
次に2つ目の条件、「人間と鬼がともに生きていける世界にしたい」という欲望を阻害するもの、という条件にも当てはまります。
人間は平和に生きていけますが、鬼の世界では今以上に争いが起こってしまいますので、「鬼も助けたい」というエマの本来の欲望には反するものになっています。
そして3つ目の条件、「その年に実った一番質の良い肉を献上すること」を守り続けるもの、という条件についてですが、これに関しては当てはまりません。
しかし、約束を結んだイヴェルクはノーマンたちに殺されてしまったので、この約束は無効になったと考えることもできます。
むしろそう考えなければ、もしエマがこのタイミングで約束をしに来なかったらイヴェルクの約束は放棄されたまま、ということになります。
そのため、約束をした相手が死んだ場合は無効になると考えて良さそうです。(ラートリー家に関しては代々調停役をするという約束をしたので、約束を結んだ張本人が死んでも代々受け継がれてきました。)
あのお方はなぜ「邪血」を欲しがるのか
仮にこの予想が正しく、エマが邪血だった場合
エマの邪血を「あのお方」はなぜ欲しがるのでしょうか。
それは、邪血を求めて鬼たちを争わせるためだと考えます。
王家がほぼ全滅した今、鬼たちを統制する存在がいなくなりました。
これでは世界はごちゃごちゃになってしまいます。
そこで、「一番強い鬼に邪血を与える」とした上で鬼たちを争わせることで、鬼のトップを決めようと「あのお方」は考えたのではないでしょうか。
ただし「あのお方」は鬼のトップを決めるためだけに鬼たちを争わせるわけではありません。
「鬼たちの争いを見て自分が楽しむため」でもあります。
「あのお方」はエマたちに「あそぼ」と何度も話しかけていることから、どこか退屈しているような雰囲気が感じられます。
そこで暇つぶしのためにも「鬼のトップを決める争い」を起こしたいのではないでしょうか。
結論
エマはムジカと同様「邪血」の持ち主で、
エマの「新しい約束」に対する “ごほうび” とは
「エマの邪血が欲しい」
であり、
そして「あのお方」は鬼世界のトップを決めるため、暇つぶしのため
エマの邪血を鬼たちに争わせようとしている
のだと考察します。
こちらの記事では、 “ごほうび” がハッピーエンドだという考察もしています。
かなり面白い考察ですので是非ご覧下さい。
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