エマは鬼の頂点の器「神体」になる説

エマの “ごほうび” の内容はいまだに明かされていませんが、今回はある説について考えていきます。

「きみの器がほしい」

エマの約束に対する「あのお方」の “ごほうび” は、

「きみの器がほしい」

なのではないでしょうか。

要はエマが「あのお方」の意識の入れ物（体）になる、ということです。

この説には、ある根拠があります。

2巻のp.42、クローネと鬼ごっこをしているシーンで、タイムアップ直前にクローネが「神…」と言いかけています。

しかし、ここでクローネが言おうとしていたことは実はいまだに明かされていないのです。

クローネは何と言おうとしていたのでしょうか。

まず、読み仮名が「しん」と書いてあるため、「かみ」や「じん」と読む単語ではないことがわかります。

そして、セリフの流れから「フルスコア組=王家または鬼の頂点が求める最高の○○」ということになります。

これらの条件を満たす単語として、ある単語が考えられます。

それは「神体（しんたい）」。

「神体」とは、神が宿るもののことで、「御神体（ごしんたい）」ともよく言われますね。

鬼の頂点である「あのお方」は、最高の神の器＝神体を求めているのではないでしょうか。

そして、その神体候補のエマが約束をしに来たので、 “ごほうび” として神体になってもらおう、ということです。

以前「三種の神器」と約ネバのつながりについて、このような記事を書きました。

この「三種の神器」というのも、神体のひとつとされています。

さらにエマが神体になる説の根拠として有力なものがもうひとつ。

三種の神器は現在の日本において、「皇位の継承」という意味を持っています。

先日令和天皇の「即位礼正殿の儀」が行われましたが、その際にも三種の神器の継承が行われました。

このように、三種の神器を受け取ることは「特別な地位につく」ということを意味しているのです。

これが何を意味しているのか。

エマは「剣」を所持するソンジュから、狩りの仕方を教わりました。

言い換えると、エマは「狩り」という生きていく上で必要な「剣」を授かったと言えます。

また、エマは「鏡（=蛇）」の存在であるムジカから、薬を貰って使用しました。

ムジカの蛇説についてはこちら。

個人的にはこの薬には邪血の成分が入っているのではないかと考えており、もしそうであればエマは蛇（=鏡）成分を摂取したことになります。

そして、エマはムジカから「勾玉」であるペンダントを受け取りました。

エマは「勾玉」を受け渡されたのです。

このように、エマはこれまでのストーリーで、三種の神器を継承されていたのです。

ということは、エマはこのあと「特別な地位につく」ことになります。

それはどういうことか。

ズバリ、「神体」になるのだと思います。

三種の神器を受け継いだエマは、「神体」となってあのお方の入れ物となるのです。

今回はエマの “ごほうび” の内容が「神の器＝神体」になるというものだという説について考察してみました。

エマは「あのお方」として鬼の頂点の存在になるのだとしたら、非常に怖い展開ですよね。